2021年2月13日に雪に覆われた安達太良山に登ってきました。
前日の蔵王の樹氷巡りの後、明日は磐梯山、西吾妻山、安達太良山の何処に登ろうか悩みました。西吾妻山は昨年リトルモンスター巡りをしたこともあったのでいち早く候補から外し残りは磐梯山と安達太良山。この2座はどちらに行こうか本当に迷いましたが過去2回登って山頂からの展望が拝めず悔しい思いが残っていた安達太良山へリベンジしに行くことに決めました。
コースは奥岳登山口から薬師岳を経て安達太良山へ登り、そこからは稜線づたいに絶景を眺めた後にくろがね小屋へ降り、奥岳登山口に戻ってくるラウンドコース
今回こそは快晴が望めそう
駐車場から眺めるモルゲンロート。山肌が赤に染まって美しい。
今日も快晴が期待できそうです。まずは写真の左上にみえている薬師岳を目指して行きます。
今日はコンパスで事前に届けるのを忘れたのでひさびさに登山者カードに記入して届出しました。
まだリフトも動いていないのでゲレンデも静かです。リフトが動き出してスキー客が滑り出す前にゲレンデトップまで行きたいので急ぎます。
薬師岳方面とくろがね小屋方面の分岐、この標識は矢印が指している左手の薬師岳方面へ向かいます
昨日に続きスノーシューで登りましたがコース上はトレースがばっちり残っているのでアイゼンの方がラクに登れたと思います。
ふと振り返ると眼下には幻想的な雲海が広がってました。
ゲレンデは圧接されているので登りやすいのですが変化がないので地味につらいです。
ゲレンデトップに出ました、夏道は進行方向へ少し行ったところになりますが冬は右手の斜面を直登していきます。
冬道から山頂を目指していく
雪が多くなって雪山らしくなってきた。トレースのない所をバフバフと音をたてながら登っていく。
少し上がってくると山頂にぴょこんとした出っ張りが見えてきた。あれが今日の目的のひとつ山頂の通称乳首。
ズームして山頂に登っている人がないか確認してみるがここからだと判別がつかなかった。
五葉松平に到着。ここでひとりで登っている方としばし山談義。その方は前日に西吾妻山で樹氷を見てきたということでした。登る山は違えど同じことをしている人がいると何故か嬉しさを感じました。
こちらは昨日登った蔵王山。昨日のアイスモンスターには圧倒されたな。今日も樹氷が輝いているだろうな。
ほんとの空にやっと会えた
薬師岳に到着。お参りをすませたらザックをおろしてしばし休憩。
青空の下ではじめて「・・ほんとの空です」をみることができました。どこまでも抜けるような青空
ルートはしっかりと踏み固められてるのでアイゼンのほうが歩きやすいのですがここまでスノーシューできたので山頂まではこのままで行くことにしました。
和尚山方面。こちらの稜線も歩いたら気持ちよさそう
スノーシューの力を発揮できる真っ白な斜面。トレースを外れて自分だけの踏み跡をつけながら登っていく
ここでもアイスモンスターと出会うことができました。
ナウシカに出てくるオウムが行軍しているように見える氷のアート
ここまでくれば山頂まではもう一息。ルートを外れたようで彼方此方踏み抜きつつ登っていきます。
山頂から稜線を伝って爆裂火口へ
安達太良山に到着。いつものことですが風が強い。
スノーシューからアイゼンに履き替えてちくびに登頂。人気の山だけあって山頂には多くの方が標識を持って写真を撮るのに順番待ちしてる。
山頂方面を振り返ると斜面が太陽に照らされて輝いている。
稜線を辿って沼の平へ向う途中には凄い景色が待っていました。
強風によって作られた無数のオブジェ。陽の光が当たり輝いている様は迫力があって圧倒される。
強風によって作られた氷のオブジェ。ここはどこか違う星にきたのかと錯覚してしまうくらい不思議なアイスワールド。
爆裂火口をはじめてみました。白く凍っているので荒々しさというよりは美しさが際立つ。
風が強く寒いので鉄山は見送ってくろがね小屋方面へ降りることにしました。
小屋を目指して下山
すると降りはじめて直ぐに氷結したグロテスクな物体。
南西斜面は風も穏やかなので眺望を楽しみながらゆっくりと下っていく。
峰の辻まで降りてきました。ここはくろがね小屋方面から登ってくると本峰と矢筈森との分岐点にになっており多くの方が休憩している。
ここからはくろがね小屋に向けて下っていきます。
鉄山方面の稜線。風がもう少し収まってくれていれば稜線を歩くことができたので少し残念。次回来る時の楽しみにとっておきます。
青空の太陽もいつも以上に輝いてみえる
眼下に小屋が見えてきました。今日は急遽こちらの山にきたので泊まりませんでしたが小屋には源泉かけ流しの温泉があるので次回来るときにはゆっくりと浸かって温まりたい。
小屋の前のベンチに腰掛けて休憩、トイレに入るにはアイゼンとゲイターを外し靴を脱いで、トイレを借りるとひと声かけてから入ることになり時間かかるのでトイレに行きたい方は余裕を持っていくことをお勧めします。
なだらかなコースで登山口へ
勢至平からは3つの山頂を望むことができる。左から乳首、中央が篭山、右が矢筈森。
降っていると次々にBCの方たちが気持ちよさそうに滑って行くのでこの時ばかりは羨まかった。
木々の隙間から奥岳登山口方面がみえてきました。
雪のない時期に通った時はドロドロヌルヌルで滑って下るのに苦労する馬車道もこの時期はアイゼンを履いてればサクサクといい音をたてながら快調に歩けるのでコースタイムを短縮できる
いつもならばあだたら渓谷を通って登山口まで戻るのですがこの時期は雪で通行止め。
登山口のあるゲレンデまで戻ってきました。
忘れずに下山カードを届け出して本日の山行は終わり。
3度目にして快晴の安達太良山を眺めることができた事で「安達太良山とは相性があわない」とモヤモヤしていたものは払拭することができました。この山は紅葉に彩られた美しい眺めのイメージがあるので次回はもみじの色づく季節にまた訪れたいと思います。
厳冬期に2日続けて快晴の中を蔵王の樹氷と安達太良山の爆裂火口を眺めることができたのはとても貴重な時間となりました。今シーズンの東北遠征はこれが最後になると思いますが来シーズンは八甲田山や森吉山の樹氷などを巡ってみたいと思います。
登山日:2021年2月13日
コース:
7:01 奥岳登山口
8:44 薬師岳
10:22 安達太良山
12:14 くろがね小屋
13:06 勢至平分岐
13:58 奥岳登山口
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